21 lessons 読書感想
お疲れ様です。ewillです。
今回は、非常に楽しく読めた本「21 lessons」の読書感想をまとめました。
読書感想
著者が最もこの本でやりたいことは明確です。
- さらなる思考を促し、現代の主要な議論のいくつかに読者が参加するのを助けること
この議論のなかで人類が抱えている3つの課題も明確です。
これらの課題は単一の国ではもはや解決できないほど、大きな規模の問題となっており、グローバルな問題と著者は定義しています。そして、難題すぎるがゆえに人類はどの問題に対しても最適解を見つけることができていません。
特に3番目のテクノロジー面の難題は非常に過小評価しているにも関わらず、人間としての存在証明を根本から覆す難題です。
今の人類が使用している自由民主主義では、太刀打ちできない難題なのか?それともアップデートを行うことで、不死鳥のごとく蘇るのか?
今生きている私達が決めなくてはならない難題です。しかし、あまりにも大きすぎます。そこらへんに生きている私達にできることはあるのでしょうか?
ひょっとすると、なんにもできないのかもしれません。知らぬが仏の状態のまま生きていても結果として、大して変わらないのかもしれません。
しかし、難題を知り、この議論に少しでも参加する責務があると私は考えます。何か表立って大きな行動を起こすことは難しいかもしれませんが、少しでもこの難題を考え、少しだけでも行動することはできます。(例えば、このように読書感想をまとめたり)
また、この本は難題に対して様々なアプローチをかけています。特に個人の内面に関するアプローチはすぐに使えるものばかりで、教養が高まります。
私なりに好きな考え方をまとめました。
- 的外れな情報であふれ返る世界にあっては、明確さは力だ。
- すべてが互いにつながっている世界では、至上の道徳義務は知る義務となる
- 自分の偏見を暴き、自分の情報源の確かさを確認するための時間と労力をかけるのは、私たち全員の責任だ。
明確さを持つための方法も著者は明示しています。
- 信頼できる情報が欲しければ、たっぷりお金を払うこと。
- もし何らかの問題が自分にとって格別に重要に思えるのなら、関連した科学文献を読む努力をすることだ。
私はまずこの本を丁寧に読んで、自分の内面の洞察を明確に行うことが重要だと考えています。この際に、
- 「自己」は私たちの心の複雑なメカニズムが絶えす作り出し、アップデートし、書き直す、虚構の物語であることを認めること
これが重要なステップだと著者は指摘しています。私は無知であることを認め、現実と虚構の区別を行い、自己の偏見を暴くことから始めることをやりたいと感じました。
また、この事実は今までの自分が所持していると信じていた認識・考え方が全て虚構であると叩きつけられます。存在証明すら揺らぎます。
人間には、この2つを与えれば私の人生に意味があると感じることを指摘しています。
- 「私」に何らかの役割を与えること。
- 優れた物語は無限の彼方まで続く必要はないが、「私」の地平の外にまで続いていること。
私を、自分よりも何か大きいことに埋め込むことで人生に意味を与えてくれる。
では、その大きなものはなんなのか?人の心をつかむ物語は、たいてい結論を出すことはなく、私が「何かを後に残す」と私が信じるだけで十分。自分の物語が死の地平を超えて続いていくという心強い思いさえあれば十分となります。
したがって、その物語が真実である必要は全くない。博識の著者から言わせれば、どんな物語も間違っているとまで指摘しています。
では、自分はそれでもどの物語を信じますか?
世界そのものが作りかえられる可能性があるこの世の中で?
著者の文章には結局最後には、あなたはどう生きるのか?というメッセージが込められているように感じます。幾千もの人間が信じていた物語が喪失されてしまうかもしれない段階まで来ています。そうなったとしても耐えられる物語があなたの中にあるでしょうか。
自由主義の考え方でいうと、あなたの物語はあなたが世界の中心でなくても回っていることを知っていても良い物語となっていますでしょうか?おそらく今はなっていません。しかし、あと少ししたら、AI中心の物語がくる可能性が来る可能性が高いです。
私たちはそのときまでに自己をアップデートできるよう勉強していく必要がありそうです。
今現在の私の好きな物語はこうです。
人間らしい日常生活を送り続けることがなにより世界をより良いものにする。私達が幸せだったことを後世に残す。
人間が人生に意味があると感じ2つの条件を上手くクリアしていますよね笑。
感動する物語というのは、今の世の中であれば必ず、この要素が含まれている言って良いでしょう。私はこの偏見を持っていることをあらためて認識しました。この偏見のすさまじい力も身を持って知りました。
この力をこれからどのようにアップデートしていくかは私次第です。心が躍りますね。
今回、あまりまとまりませんでしたが、こんなところで。